ここは解決屋『シルバー&ブラック』本社のようです
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:08:32.97 ID:ZL9ckwt8O
『本日も日中は30度をゆうに越え、非常に厳しい暑さとなるでしょう。水分をこまめにとり―――』



既にニュースは別の情報を流している。
だがギコとクーは微動だににせず、ただただテレビを睨み続けていた。



(;・∀・)「あ、あの……」

モララーは状況が掴めていなかった。
判るのは一瞬にして場が凍りついたという事。
室内は冷房が利いているというのに、モララーは流れる汗を止められなかった。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:11:03.95 ID:ZL9ckwt8O
モララーは考える。
なぜこうなったのか。

おそらくテレビから聞こえたあの単語。



( ・∀・)「『VIPコーポレーション』が、どうかしたんですか?」



(,,゚Д゚)「……」

川 ゚ -゚)「……」



二人は返事はしなかった。だが僅かに反応していた。

モララーは自分の考えは正しかったと感じた。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:13:04.30 ID:ZL9ckwt8O
モララーは『VIPコーポレーション』について、自分が知っている情報を思い出す。

( ・∀・)「確かVIPコーポレーションって最近倒産した大企業の事ですよね」

( ・∀・)「当時、ニュースでも話題になってましたし」

( ・∀・)「……倒産した理由は、企業が秘密裏に行っていた」







( ・∀・)「……人体実験が明るみに出たから」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:15:03.85 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「……」

川 ゚ -゚)「……」

二人は何も言わない。



( ・∀・)「……」

モララーは話を続ける。

( ・∀・)「ニュースではかなりのバッシングを受けていましたね。
      あまりにも愚かで、非人道的な行為だと」





川 ゚ -゚)「……」

クーは誰にも気付かれる事無しに、手を強く握りしめている。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:17:08.81 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「確か、同時に実験の総責任者が捕まっていましたね」



川;゚ -゚)「……っ!!」



( ・∀・)「コメンテーターからは悪魔の化身だとか言われてましたが。確か名が荒巻―――」





川 ゚ -゚)「違うっっ!!!」

(;・∀・)「っ!?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:19:04.17 ID:ZL9ckwt8O
モララーの言葉はクーの叫び声によって中断される。

モララーは驚く。
クーがこれほどまでに己の感情をむき出しにしたところを見た事が無かったからだ。



(,,゚Д゚)「クー」



川 ゚ -゚)「……済まない。急に、叫んだりして」



川 ゚ -゚)「だが……、出来れば、その話は……、しないでくれ……」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:21:09.44 ID:ZL9ckwt8O
クーは悲痛な声で話す。
いつもの毅然とした態度はそこには無く、今にも折れてしまいそうな雰囲気だ。



( ・∀・)「いえ……。僕もすみませんでした。事情も知らないのに不躾に……」



川 ゚ -゚)「いや、君が知りたいのももっともだ。
     三人でやっていくと決めたのに、君に話さなかった。本当に済まない」

(,,゚Д゚)「……もう片を付けた事だと思っていたんだがな。考えが甘過ぎた」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:23:04.48 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「話そう。俺とクーが過去に何をしていたのかを。……クーもそれでいいな?」

川 ゚ -゚)「構わない」

( ・∀・)「……あの、話しにくい内容でしたら、無理に話さなくても……」

(,,゚Д゚)「いや、もし昨日のビルの内部での行動が見られていたのなら……、
     お前にも関係が無いと言えなくなる」

( ・∀・)「え……?」

(,,゚Д゚)「だから話す。恐らくお前は狙われる。それが奴ら、―――」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:25:05.66 ID:ZL9ckwt8O
                                   .









(,,゚Д゚) ここは解決屋『シルバー&ブラック』本社のようです 川 ゚ -゚)



第四話-a

「――『COLOR's』」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:27:12.05 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「『COLOR's』? それに狙われるって……」

(,,゚Д゚)「一から話そう。まずVIPコーポレーションについてだ。俺たちはそこに雇われていた」

川 ゚ -゚)「拾われた、の方が正しいな」

( ・∀・)「拾われた?」

(,,゚Д゚)「ああ、俺たちは幼少の頃には既にVIPコーポレーションに居たんだ」

川 ゚ -゚)「なぜこうなったのか? 親はどうしたのか? 今となっては全く不明だ」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:29:12.25 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「なっ……!?」

(,,゚Д゚)「そんな子供らが数十人集められていた。
     そして俺たちはある研究室に隔離されていた。日の当たらない、薄暗い部屋にな」

川 ゚ -゚)「その頃はずっと室内にいた。外に出る事など叶わずに、ひたすら薬を投与されていた」

( ・∀・)「薬……」

(,,゚Д゚)「ああ。お前が考えている通りだ」





川 ゚ -゚)「そう。私たちが『人体実験』の被験者だ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:31:19.91 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「……」

(,,゚Д゚)「判るだろう。短い間だが、俺たちを見てきたお前なら」

川 ゚ -゚)「銃弾を見切る動体視力。人間一人を片手でゆうに持ち上げる怪力。
     圧倒的なタフネス。……どれも普通の人間が出来る芸当ではない」



(,,゚Д゚)「俺たちは肉体改造によって超人的な身体能力を手にした、
     言わばサイボーグ的な存在なんだ」



ギコは語りながら左手で首に下げている指輪を触る。
その顔は、どこか沈んでいる。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:33:04.04 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「そんな……、そんな事をして何がしたかったんですか?」

(,,゚Д゚)「……」



(,,゚Д゚)「モララー。支配する、とはどういう事だと思う?」

( ・∀・)「?」

(,,゚Д゚)「相手を我がものにして、いいように扱う。それが支配するという事」



(,,゚Д゚)「じゃあどのようにして支配するのか?」

(,,゚Д゚)「簡単な事だ。力を見せつけてやればいい」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:35:04.51 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「何も、難しく考える必要はない。答えはいつの時代もシンプルだ」

(,,゚Д゚)「侵略し、蹂躙、征服する」

(,,゚Д゚)「強大無比の力をもって、相手を恐怖に陥れる」

(,,゚Д゚)「俺たちはその絶対的な矛となるために作り出された存在」

(,,゚Д゚)「人を傷つける為だけに生まれた存在―――」





川 ゚ -゚)「それが武力集団、『COLOR's』だ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:37:21.46 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「……っ」

この事実はモララーの予想を上回っていた。
モララーはただ、人体実験をされた者がいるという事だけしか知らなかった。

(,,゚Д゚)「『COLOR's』は集められた数十人の子供のなかでも
     更に選りすぐられた、十人ちょっとの軍団だ」

川 ゚ -゚)「『COLOR's』に選ばれた者は『色』の称号が与えられる」

( ・∀・)「『色』の……、称号?」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:39:17.68 ID:ZL9ckwt8O
川 ゚ -゚)「そうだ。私のフルネーム……、と言うよりかはコードネームと言った方が正しいんだが」

川 ゚ -゚)「私はクール=ブラックラック。『黒』の称号を持つ者であり、」

(,,゚Д゚)「ギコ=シルバーブレット。俺は『銀』の称号を持つって事だ」

( ・∀・)「な、なるほど……」



川 ゚ -゚)「称号を与えられた者は更に改造を加えられるんだが……、その話は、いいだろう」



(,,゚Д゚)「……」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:41:04.74 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「でも、要するに二人は『COLOR's』な訳ですよね。
      何でその『COLOR's』から狙われるんですか?」

(,,゚Д゚)「……簡単な事だ。俺とクーは『COLOR's』の裏切り者なんだからな」

( ・∀・)「!」





川 ゚ -゚)「更に言ってしまえば、VIPコーポレーションが潰れたのは私たちが原因だ」

(;・∀・)「えっ……!!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:43:04.57 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「なぜ、そんな事に……」



(,,゚Д゚)「……」



(,,゚Д゚)「俺は、ある事件をきっかけにVIPコーポレーションを、
     『COLOR's』という存在を許せなくなった」

(,,゚Д゚)「そして謀反を決意した俺に賛同してくれたのが、クーと……」



川 ゚ -゚)「……」

クーは自分の両腕をクロスさせ、自分を抱き締めているような格好をとっている。
手に力が入っている。何かに、耐えるように。



(,,゚Д゚)「……もう、一人いた」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:45:04.66 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「……そして反旗を翻した俺たちは研究所を破壊し、
     資料を持ち出して然るべきところに流した」

(,,゚Д゚)「後の事は、まあ大体は報道の通りだ」

( ・∀・)「……」



川 ゚ -゚)「VIPコーポレーションが無くなる事で、『COLOR's』も自然消滅したと思っていたんだが……」

(,,゚Д゚)「ギリギリで生き延びていやがったようだな」



(,,゚Д゚)「まあ、俺たちの話はこんなモンで以上だ」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:47:04.38 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「……凄惨な過去だったんですね」

(,,゚Д゚)「別にいい。今はこうして自由を手に入れている。人生を謳歌しているんだ」

川 ゚ -゚)「完全にしがらみが取れてはいなかったようだがな」

( ・∀・)「……」



( ・∀・)「少し、質問良いですか?」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:49:04.00 ID:ZL9ckwt8O
川 ゚ -゚)「ああ。何でも聞いてくれ」



( ・∀・)「まず、僕たちが狙われる理由って何だか判りますか?」

(,,゚Д゚)「ああ、そうだな……」

( ・∀・)「やっぱり裏切り者には報復を、ってやつですか?」

川 ゚ -゚)「いや、その線は多分薄い」

(,,゚Д゚)「『COLOR's』だけしか居ないんだったら、それもあるかもしれんが……」

川 ゚ -゚)「恐らくバックに『COLOR's』をまとめ上げている奴がいるはずだ」

(,,゚Д゚)「会社の幹部か、もしくは研究員だった奴か……。何にせよ奴らは無駄な事をしない」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:51:10.57 ID:ZL9ckwt8O
川 ゚ -゚)「私たちを始末したところで一銭の価値もないしな」

(,,゚Д゚)「そうするよりも、俺たちの体を研究材料に使おうとするだろう」

川 ゚ -゚)「特にモララー。君の存在が気付かれたとしたら、まず一番に君が狙われるだろう」



( ・∀・)ゾクッ

(;・∀・)「うわー。今ものっそい寒気がしたー」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:53:04.14 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「え、えーと次の質問なんですが……」



( ・∀・)「……」

モララーは言いよどむ。質問しづらい内容のようだ。

(,,゚Д゚)「何だよ黙りこくりやがって気持ち悪りぃ。さっさと言わんかい」

(;・∀・)「うう……。あ、あのですね……」



(;・∀・)「お二人が肉体改造されているっていうのがイマイチ納得できなくてですね……」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:55:04.52 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「ああ? お前何度も見てるだろーが、俺たちの活躍」

(;・∀・)「いや、まあそれはそうなんですが……」

川 ゚ -゚)「まあまあ、要するにこう言いたいのだろうモララーは」



川 ゚ -゚)「『本当に人を改造できるのだろうか? いくら何でも話が飛びすぎている』、とな」

( ・∀・)「……そんなトコです」

(,,゚Д゚)「頭の固いやつめ」

川 ゚ -゚)「……そうだな。ちょうどいい機会だ。私の体を見てもらおう」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:57:04.56 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「え?」

(,,゚Д゚)「ん? いいのかクー?」

川 ゚ -゚)「ああ。モララーは仲間だからな。隠す必要などない」

(,,゚Д゚)「そうか。……それにしても」

川 ゚ -゚)「む?」



(,*゚Д゚)「カラダを見せるって……、なーんかやらしくね?」



川 ゚ -゚)「……」



川 ゚ -゚)「……まあ、ギコは後で関節技の練習につきあってもらうとして、本題に入ろう」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 20:59:04.63 ID:ZL9ckwt8O
川 ゚ -゚)「と言っても、別に大した事をする訳では無いのだが……」

そう言ってクーは両手の黒い革の手袋を――いついかなる時も外さなかった手袋を取った。








その下から現れたのは、黒塗りの金属。

その人工の両手は機械のそれに見えない。
人の手と変わらない滑らかな動きを見せていた。

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:01:13.38 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「え? これ……、義手?」

川 ゚ -゚)「まあ義手に違いないんだが、一般的な物とはまるで別物だ」

更にクーは上着を脱ぎ、左腕のカッターシャツの袖を肘の上までまくり上げた。



(;・∀・)「なっ……!?」

モララーが見たのは異質。
そこにあるものが何であるかが判らない。



手の先から肘の辺りまでは完全に機械。
その先。肘から上が不自然だった。

言ってみれば、そう。
機械と肉体が融合しているとでも言うのか。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:03:33.93 ID:ZL9ckwt8O
繋ぎ目は鉛のような色。
明らかに人体の色ではないが、かといって機械のような硬質な印象を持たない。
そこから肘側に向かうと色が濃く、より機械になっていく。
肩側に向かうと白く、クーの本来の肌の色に近づいていた。



(;・∀・)「クーさん……、これは……?」

クーは袖を戻し、上着を着直す。

川 ゚ -゚)「これが実験の成果、というものだよ」

川 ゚ -゚)「子供の頃から薬を投与し、人体を『半機械』に仕上げていく。
     そうする事で機械とくっつけても拒絶反応が抑えられるのさ」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:05:24.37 ID:ZL9ckwt8O
(;・∀・)「そんな……」

川 ゚ -゚)「つまりは、私は幼少の頃から『機械』になる事を決定づけられた存在な訳だ」

(;・∀・)「そんな……。そんな事でクーさんはいいんですか?」

川 ゚ -゚)「……」

(;・∀・)「人間じゃなくなってしまうんですよ? それなのに……っ!」

川 ゚ -゚)「……ふふっ」

( ・∀・)「?」

川 ゚ -゚)「君は優しいな。だが、君が気に病む事なんて無い」

川 ゚ -゚)「私は望んでこの体になったんだしな」

(;・∀・)「!?」

川 ゚ -゚)「それに」



川 ゚ -゚)「人間である事を辞めたつもりも、毛頭無い」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:07:06.41 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「……」

自分から望んで―――。
当時のクーに何があったのか。
その時いかなる心境だったのか。

そして『人間である事を辞めない』とはどういう事なのか。

モララーには何も言えなかった。





( ・∀・)「……ギコさんの体もこのようになっているんですか?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:09:04.67 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「……いんや」

(,,゚Д゚)「確かに薬によって身体能力は上げられているが、肉体そのものは何も変化は無い」

( ・∀・)「そうなんですか」

(,,゚Д゚)「……」



(,,゚Д゚)「肉体は、な」

( ・∀・)「え?」

(,,゚Д゚)「いや……、こっちの事だ。その内判るさ」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:11:04.65 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「取りあえず、聞きたい事は以上です」

(,,゚Д゚)「ん。で、感想は?」

( ・∀・)「は?」

(,,゚Д゚)「感想だよ感想。これまでのお話を聞いての感想を述べよって言ってんの」

( ・∀・)「は、はあ。何やらよく判りませんが……」

( ・∀・)「正直、未だに信じられない気分ですね」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:13:09.39 ID:ZL9ckwt8O
(,,゚Д゚)「えー? だってクーの腕とか見たじゃん、その目で」

( ・∀・)「それでもですよ。僕の中の常識が崩れ去ったんですから」

川 ゚ -゚)「いや、別にその常識は間違ってないぞ。こちらが非常識なだけだ」

( ・∀・)「はあ。まあ、僕の知らない事なんていくらでもあるんだな、とも思いました」

川 ゚ -゚)「それも当然さ。私たちは賢者じゃ無いんだ。知らない事なんていくらでもある」





(,,゚Д゚)「知らない事か……。『COLOR's』の情報、何か手掛かりになるような物はねーかなぁ……」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:15:23.68 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「お二人とも元メンバーなんですから、アジトの場所とか判らないんですか?」

川 ゚ -゚)「いや、事件のほとぼりが冷めた後、研究所があった場所に
     行ってみたんだが、既に更地となっていた」

( ・∀・)「そうですか……」

(,,゚Д゚)「ショボンは……、多分情報は入っていないだろう。
     アイツも俺たちの事情は知ってるからな。入ってたら一番に連絡が来るはずだ」

川 ゚ -゚)「ふむ……」

( ・∀・)「こちらからは動けない、と言う訳ですか」



川 ゚ -゚)「……彼女たちなら、若しくは何か知っているかもしれんな」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:17:04.15 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「彼女たち?」



(,,゚Д゚)「……!」

(,,゚Д゚)「おいおい、まさかあのマッド姉妹のトコに行くつもりか?」

川 ゚ -゚)「そのつもりだ」

(,,゚Д゚)「マジかよ……。苦手なんだよ、姉の方」

川 ゚ -゚)「今は少しでも情報が欲しい。四の五の言うな」

(,,゚Д゚)「くぅ……」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2008/08/25(月) 21:19:05.64 ID:ZL9ckwt8O
( ・∀・)「あのー、それは……」

川 ゚ -゚)「まあ、例のごとく実際に会ってから説明しよう」

川 ゚ -゚)「さあ、行くぞギコ」

(,,゚Д゚)「……判ったよ」



( ・∀・)(ギコさんの反応といい、やっぱり普通じゃ無いんだろうなぁ……)

モララーはひっそりとため息をつく。
そしてこれから起こるであろうハプニングを思うと、軽く憂鬱になったのであった。



第四話-a おわり

   →第四話-bに続く?


戻る inserted by FC2 system