ノパ听)は異星の戦士に挑むようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:06:52.27 ID:jw6toLIR0
- ――孤独だな。と、素直ヒートは呟いた
50メートル四方の部屋の中には8つの生命
8つの星の、それぞれの生態系の頂点が一堂に会するこの空間
誰一人として同じ姿をした者はなく、言語による意思の疎通など到底望むことはできない
同じ空間に居ながらにして、8つの生命は皆、同様に孤独なのだ
「∇*♪†§$£Å◯$♯$〓∇」
(゚川゚) …… ワサワサ
不意に、天井のスピーカーからアナウンスが鳴り響く
それを聞いて立ち上がったのは無数の触手を生やした緑色の生物だった
ぬらぬらと光る触手はのたうち回るミミズのように激しくうねり、その合間からは赤く光る2つの目が覗いている
「┳├┻┫ ┘┓ ╋ ┸┛ ┯┠╂┿╂└┘┤╋┿」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以 ┳┴┼╋│┛┳┤!!
2度目のアナウンスに反応したのは、黒光りする体を持った鬼のような生物
大きく隆起した筋肉と鋭い2本の角は、激しい生存競争を勝ち抜いた証だろう
(゚川゚) ……
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以 ……
- 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:08:02.62 ID:jw6toLIR0
- この部屋には3つの出入口がある
西にひとつ、東にひとつ、残るひとつは彼らの頭上20メートルほど
天井にぽっかりと空いた穴がそれだ
(゚川゚) ……
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以 ……
触手の生物は西の扉から、鬼のような生物は東の扉から、静かに部屋を出た
どちらの扉も行く先は同じ、石造りの円形闘技場
彼らはこれから、互いの命をかけた死闘を繰り広げることになる
「……!……§$!」
「╂┻┫┨┸┏┠┘!!」
しばらくして、扉の向こう側から聞こえてくる怒号と取れる声
ノパ听) ……早速始まったか
ここに集められた者は皆、それぞれの種の最強の戦士
その敗北はつまり、種全体の敗北を指すこととなる
- 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:09:13.57 ID:jw6toLIR0
- 時間にして十数分、一際大きな怒号が鳴り響くと、それ以降何の音も聞こえなくなった
そこからさらに数十分、唐突に西の扉が開かれ、勝者である触手の生物が帰ってきた
(゚州゚) ……
無数にある触手は3分の1ほどが千切れ、切断面から群青色の体液が流れ出している
零れた体液が全身を青く染める中、両目の間、恐らく口に当たる部分だけは不自然に赤黒かった
「チキュウ スナオヒート ニシノトビラ」
ノパ听) ……!
再びアナウンスが鳴り響き、ヒートの出番を告げた
次のアナウンスを待てば戦いの相手を確認することができるのだが、そうする気は起きなかった
指示に従って西の扉へ向かい、振り返ることなく部屋を出る
背中に差した大剣が、かちゃりと音を立てた
- 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:10:48.34 ID:jw6toLIR0
- 部屋を出て3分ほど歩くと、急に視界が開け、眩い光がヒートを包んだ
地球のコロッセオを模したような建築物。しかし、戦いを見届ける観客は、この空間には存在しない
舞台の中央に視線を移すと、汚れた砂の上に赤黒い肉片が散らばっていた
ノパ听) 一つの星の英雄も、ここではこの扱いか
考えてみると当然の話だ。屍を拾う者など、ここにはいないのだから
ノパ听) ここでの出来事は、すべてが秘密裏に行われなければならない
この宇宙には、知的生命体の存在する惑星が9つある
1つの星に1つの種、ひとつひとつが独自の発展を遂げた文明を持つ
それぞれの文明はこれまで、互いの存在を認識しながらも一切の干渉なく過ごしてきた
ノパ听) しかし、3年前の事件により状況は一変する……ん?
視界の端に、一定のリズムで上下する小さな影
舞台の向こう側、もうひとつの入り口からやってきたのだろう
つまりそれは、その影の持ち主がヒートの対戦相手であるということ
(*‘ω‘ *) ボインッ ボインッ
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:12:06.72 ID:jw6toLIR0
- 体長40センチほどの小人
紡錘形をしたその体。頭部にはライフル弾の弾頭のような兜が装着されている
ノパ听) …… スチャッ
戦闘の始まりを直感し、武器を構える
身の丈ほどもある両手剣。ツヴァイヘンダーと呼ばれる物だ
(*‘ω‘ *) ボインッ ボインッ
(*‘ω‘ *) ボインッ……
__,、_,v从 ドンッ!
突然、小人の足元の地面が爆ぜた
その次にヒートの目に映ったものは
◯
ノパ听) ……丸?
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:13:45.60 ID:jw6toLIR0
,. '  ̄ `ヽ
/ ',
! l
、 ,'
ヽ . _ .. '
ノハ;゚听) ッ!
加速度的に大きさを増す白い円
それが高速で飛来する小人であると気付くのに時間はかからなかった
ノハ;゚听) (受け止める……いや、この速度は)
耐えられない。そう判断したヒートは剣の握りを変えた
右手はそのままに、刀身の根本、リカッソと呼ばれる刃のついていない部分を左手で握る
刀身を相手の軌道に対して斜めに構え、衝撃を受け流す姿勢をとった
そして、衝突
ノハ# ) ……ッ、はぁっ!
全身に痺れるような衝撃を感じながらも、無事に軌道を逸らすことができた
足元には大蚯蚓の這ったような線が2本。上手く受け流したつもりだったが随分と押されてしまったようだ
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:14:57.75 ID:jw6toLIR0
- 異常とも言えるほどに発達した脚力による体当たり
独特の形状の兜も相まって、恐ろしいほどの破壊力を持っていることは簡単に予想できた
当たりどころが悪ければ、一撃で勝負が決まってしまう攻撃
だが……
ノパ听) 防げない、ということはないな
構えを崩さずに振り返るヒート、そして
○
ノハ;゚听) なっ
丸
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:16:12.53 ID:jw6toLIR0
- 速過ぎる、と、ヒートは驚嘆した
体当たりがではなく、切り返しの速さが予想を遙かに上回っていた
ノハ; ) ……フンッ!
構えを解いていなかったことが幸いし、再び受け流すことができた
弾かれた小人は空中で姿勢を変え、半回転して足から着地する
(*‘ω‘ *) タン
__,、_,v从 ドンッ!
ノハ;゚听) また……!
ノハ; ) グゥ…… ガキィン
3度目の衝突、やはり同様にして受け流す
4度目、5度目、6度目……金属同士の衝突する音が何度となく鳴り響いた
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:17:58.97 ID:jw6toLIR0
- 戦闘開始から約5分。その間、小人の攻撃が止むことは無かった
息をつく間もない猛攻の中、ヒートは考える
ノパ听) (戦闘開始から今まで、敵の攻撃パターンに変化はない。何故だ?)
ノパ听) (これしか攻撃の手段を持たない……いや、それは考え難い)
ノパ听) (ならば、これは敵の戦略か)
ノパ听) (最初の接触の際の私の動揺は、きっと向こうにも伝わっていることだろう)
ノパ听) (それは即ち、私がこの攻撃を目にするのが初めてだという証拠でもある)
ノパ听) (私がこの見慣れぬ攻撃を受け損なうまでひたすら待つ、という算段だろうか)
ノパ听) ……もしそうだとしたなら、舐められたものだな
ヒートは呟く。その声は、静かながらも確かな怒気を孕んでいた
ヒートにとって小人の行動は、彼女の自尊心を傷つけるのに十分なものだった
ノパ听) 私は仮にも70億の頂点。一度受けた攻撃を受け損なうことなどあるものか
ノパ听) もしもお前の行動が、己の強さへの信頼から来るものだとすれば……
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:19:24.79 ID:jw6toLIR0
- ノパ听) その慢心、高くつくぞ
数十の衝突を経て、ヒートは初めて反撃の構えをとった
両手で柄を握り、正面に構える
(*‘ω‘ *) タン……
ノハ--)
速さは要らない。ただ正確に……
__,、_,v从 ドンッ!
ノハ#゚听) 叩く!
鈍い金属音、しばらくして、絹を裂くような悲鳴が響き渡った
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:20:34.10 ID:jw6toLIR0
- (*‘゚ωナ *) -―- ̄__――!
ノパ听) 両断してやるつもりだったが……随分と硬い兜だ
外せば即、死という状況で、ヒートの剣は的確に小人を捉えていた
左目から時計回りに半周、背中まで続く切り傷からは、人間と同じ真っ赤な血液が流れ出している
傷は深く、勝負は決したように見える。しかし、
ノパ听) どちらかが死ぬまで戦いは終わらない……嫌なルールだ
(*‘゚ωナ *) ――_ - ̄ ̄_!
ノパ听) その傷ではもう戦えないだろう。終わりだ
ノパ听) 抵抗しなければ楽に死なせてやるぞ……と言っても通じないか
(*‘゚ωナ *) ― ̄ ̄ ̄_-―_! ― ̄ ̄!
(*‘゚ωナ *) _--_―――_ ̄--― ̄_-―- ̄―-ころす
ノハ;゚听) !?
- 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:23:15.46 ID:jw6toLIR0
- 小人が地球の言語を知っていたのか、それとも異星の言語が偶然そのように聞こえただけなのかは知る由もない
確かに言えることは2つ。その瞬間ヒートに、動揺によるほんの僅かな「隙」が生まれたということ
そしてこの異星の戦士にはその隙を活かすだけの実力が備わっていたということだ
__,、_,v从 ダァン!
ノハ;゚听) しまっ……
ヒートの隙を突いて攻撃を開始。足元の地面が爆ぜる
それを見たヒートは咄嗟に受け流しの構えを取ろうとするが……
ノハ;゚听) (さっきより、速い!)
ノハ;゚听) (これでは間に合わない……仕方ない、持ち手はこのまま、受けきってみせる!)
ノハ# ) おおおおおおおおおおお!
甲高い衝突音とともに、大剣が宙に舞った
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:24:38.11 ID:jw6toLIR0
- ノハT ) ……ッ!
弾き飛ばされた大剣は回転しながら落下し、音を立てて地面に突き刺さった
両腕には雷に打たれたかのような痺れが残る
ノハT ) (追撃は……!)
背後から来るであろう追撃に備えようと急いで振り返るヒート
しかし、そこに小人の姿はなく、そのかわりにヒートの目に映ったものは
●
ノハT゚听) 穴?
ノハ;゚听) ……まさか
次の瞬間、ヒートの足元の地面が隆起し、白い突起が顔を出した
ノハ;゚听) 地下……!
- 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:26:23.05 ID:jw6toLIR0
- あと一瞬気付くのが遅れていたら、その攻撃は間違いなくヒートの体に風穴を開けていただろう
地面を突き破ってやって来る小人を、ヒートは転がるようにして避ける
標的を見失った小人はそのままヒートの頭上高くまで飛び上がった
ノハ;゚听) (今のうちに剣を……)
剣が突き刺さっているのは15メートルほど先の地面
小人が再び地面に潜り攻撃に移るのが先か、ヒートが剣を抜き構えるのが先か
ノパ听) スピード勝負、受けて立とうじゃないか
ヒートはそう呟くと思いきり地面を蹴り、真っ直ぐに大剣えと向かって走りだした
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:29:13.83 ID:jw6toLIR0
- ノパ听) (あの高さだ。落ちてくるまで5秒、そこから攻撃に移るまで更に数秒はかかるだろう)
ノパ听) (それだけあれば十分。この競争、私に分がある)
競争開始から3秒
目的地へ到達し、大剣に手を掛ける
ノハ# ) ぐ……随分と深く突き刺さったものだな
ノハ# ) う、おおおおおおおおおおお! ズシャァァァ
競争開始から4秒
地面に深々と突き刺さった大剣を引き抜く
ノハ# ) 敵は!?
競争開始から5秒
振り返りながら、大剣を構
- 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:31:48.87 ID:jw6toLIR0
- _,,.. -──‐- .、.._.
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ノハ; ) !?
- 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:33:58.03 ID:jw6toLIR0
- (*‘゚ωナ *) - ̄ ̄_ ̄ ̄__ ̄――-_!
ノハ; ) (馬鹿な、速すぎる……)
ヒートの誤算、それは敵が「着地してから」攻撃を仕掛けてくるものだと思い込んでいたこと
その「誤算」を感じ取った小人は落下のエネルギーをそのまま攻撃へと転換していた
空気抵抗による減速。万全の状態であれば防げぬはずがない攻撃
しかし、気付くのが遅すぎた
ノハ; ) (剣で防御……躱す……いや、駄目だ、どちらも)
間に合わない。諦めが脳裡をよぎったその時
ノパ听) ……あれ?
ヒートはあることに気付いた
――外れるぞ、これ
- 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:35:19.86 ID:jw6toLIR0
- (*‘゚ωナ *)  ̄-―_ ̄_!?
確かに小人の攻撃は、ヒートの目の前まで迫っていた
しかしその軌道はほんの僅かに狙いを外していたのだ
その原因は……
ノハ--) 片目が潰れていれば狙いもズレる、か
ノパ听) よく戦った、異星の戦士よ。安らかに眠ってくれ
そう言ってヒートは大剣を握り直し、目の前を通り過ぎる小人目掛けて振り下ろした
両断された小人は、断末魔の声を上げる間もなく絶命した
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:37:09.02 ID:jw6toLIR0
- ノパ听) ザクッ、ザクッ
戦いを終えて十数分、ヒートは穴を掘っていた
己の種のために戦った勇敢な戦士をそのまま放っておくことは、どうしても出来なかったのだ
この宇宙の片隅で誰にも知られずに死んでゆくその姿に、明日の自分が重なって見えたのかもしれない
ノハ;゚听) それにしても……剣で穴を掘るというのは初めての経験だな ザクッ、ザクッ
深さ50センチほどの穴。やっと半分、といったところだ
ノパ听) しかし……運が無かったな
ヒートは穴を掘る手を止め、物言わぬ死体に語りかけた
ノパ听) お前も、そして、私も
ノパ听) 結局私達の命は、政治のための駒でしかないのだろうな
- 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:39:03.28 ID:jw6toLIR0
- 8つの星は、ひとりの英雄を求めていた
8つの星の8つの種、それら全てを束ねる絶対的な指導者を求めていた
しかし、どうすれば英雄を見つけ出すことが出来るのか
8つの種族の、あらゆる分野の第一人者を集めて議論が行われた
ノパ听) 数ヶ月の間、昼夜を問わず話し合いが行われ、過労死をするものもいたという
そうしてつい先日、参加者の95%(残る5%は過労により死亡)の賛成によって、議論は終結した
長期に渡る議論の末に下された結論、それは……
ノパ听) それぞれの種の最強の戦士同士を戦わせ、最終的に生き残った一人を英雄とする
ノハ--) ……全く、これではまるで
――蠱毒だな。と、素直ヒートは呟いた
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:41:22.23 ID:jw6toLIR0
- ノパ听) おっと、手が止まっていたな ザクッ、ザクッ
次の出番がいつになるのかわからない
少しでも速く控え室に戻り、体力の回復に努めたかった
ノパ听) もうすぐ終わるからな、待っててくれ ザクッ、ザクッ
ノパ听) ザクッ、ザクッ……ガキン!
ノパ听) ん?何か埋まってるな、これは……
.;.;.;.;-―;-イ、
.;.;.;.;-益-以
穴の中から姿を見せたのは、鬼のような生物の死体
ある程度の欠損は見られるものの、ほぼ完全な状態で埋められていた
ノパ听) こいつは確か、触手の生物と戦っていた……
ノパ听) てっきり食われてしまったものだと思っていたが
ノパー゚) ……なるほど
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/07/07(土) 15:43:15.81 ID:jw6toLIR0
- 体長約4メートル。ヒートの倍以上もある巨体
それを埋めるだけの穴を掘るのは、非常に労力のいる作業だったはずだ
ノパー゚) 星は違えど、相手に敬意を払う心は一緒というわけか
ヒートはそう言って微笑むと、剣を置き、片膝をついた
戦士への敬意を表すこの姿勢は、彼女の星に古くから伝わる伝統だった
ノパ听) 眠りを妨げてすまなかった。大きな戦士よ、安らかに眠ってくれ
ノパ听) 小さな戦士よ、済まないな。ここは使用中のようだ
ノパー゚) 新しい寝床を用意する。もう少し待っていてくれ
結局、小人の埋葬を終えた時には、戦闘終了から2時間ほどの時が経っていた
小さく盛られた土の上に砕けた闘技場の壁を乗せ、それを墓標の代わりとした
ノパ听) 今はこれで我慢して欲しい
ノパ听) この戦いが終わったら、改めて弔おう。約束する
2つの墓標に向かって一礼し、ヒートは控え室へと歩いた
つづく
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