(´・ω・`) ホムンクルスは生きるようです
118 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:46:30 ID:lsHJEv/k0





5 ホムンクルスは治すようです

119 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:48:22 ID:lsHJEv/k0


僕は船に乗り海を跨いだ先にある大陸に足を踏み入れた。
その大陸には広大な砂漠と密林が広がっているそうだ。



技術が発展している北側の大陸と違い、南側は砂漠と密林が多くを占める未開の地だ。
とりあえず南端まで歩いてみるつもりで砂漠を縦断していた。



何日も砂漠を歩いていたら、正面からやってきた老婆に藪から棒に話しかけられた。
藪なんてものは一切見なかったけれど。



「お助け下さい、お助け下さい」

120 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:51:24 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「これは……」

腕に抱えているのは生まれて間もないであろう子ども。

その肌には浅黒い斑点に覆われている。
息は浅く、額には汗の粒が張り付いていた。

よくよく見れば、襤褸切れから伸びた老婆の両腕にも同じような症状が出ていた。

(´・ω・`) 「どこから来られたのですか……?」

「ここから南にある小さな集落からです」

(´・ω・`) 「そんなところに村が?」

「ついぞさっきまではラクダがいたのですが、倒れてしまいました。
 どうか旅のお方、錬金術師と窺いますが、どうかこの子を助けて下さい」


こふっと小さな咳が一つ。
赤ん坊は腕の中で息を引き取ったようだ。


「そんな……っ……」

老女もまた血を吐いて倒れてしまった。

121 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:53:11 ID:lsHJEv/k0

(;´・ω・`) 「大丈夫ですか?」

話しかけても反応がないところを見るに、もう生きてはいまい。
一陣の風が老婆の身体を崩していく。
黒く変化した部分はひどく衝撃に弱いようだ。


(´・ω・`) 「こんな病気は見たことない……」

もし感染力の高い菌であるのなら、既に感染してしまったかもしれない。
果たしてこのホムンクルスの身体はいったいどうなるのか。
少なくとも風邪や他の病気にかかったことは無いけれども、どうなるかはわからない。


僕は好奇心と心配を半々に村へ向かうことにした。

(´・ω・`) 「とは言っても、南ってどの位行けばいいんだ……」

少なくとも、目の前は砂しか存在しない。
村があるとは到底思えないけれども、とりあえずは南に向かうとしよう。

(;´・ω・`) 「水は十分あるけれど……あっついなぁ……」

冷たい水が喉を潤してくれる。
今回、この砂漠行に当たって用意した特殊な水筒のおかげで、随分楽な旅路になってる。
気温が高いところでも、影響されることなく冷たさを保ってくれる代物。

122 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:54:22 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「ふふふ……」


内藤と違って僕は実用的な物しか作らない主義なんだ。
これだって売りに出せば相当の金が稼げるに違いない。

一つ作るのにも相当な手間がいるから、売ろうとは思わないけどね。

(´・ω・`) 「これで三つめか」

大きな砂丘を跨ぐこと三つ。

(´・ω・`) 「あれか……」

小さなオアシスを中心にして集落があった。
簡易テントから察するに移動型部族なんだろう。

(´・ω・`) 「一体どうなっていることやら……」


生きた人間の空気がしない。
およそ生活痕は残ってないし、出歩いている人も見えない。


全滅も覚悟で村の一番で前にある家を覗いた。

123 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:55:09 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「失礼します……」

悪臭漂うテントの中には真っ黒になった数人の死骸。
本来、死体が腐ればそこに蠅が湧くものだけれど、その様子はない。

(´・ω・`) 「これは酷いな」

乱雑に積まれた数十人分の死体と、元は人間であったであろう黒い山。
細かい炭の欠片にしか見えない。
おそらく二十人ほどの死体になるだろうな。

「誰だ?」

(´・ω・`) 「!!」

死体の山から声が聞こえた。
がさがさと動き、中からその声の主は姿を現した。

ともかく、生き残りがいるのはありがたい。
死体の山に埋もれていた相手を視認した時、驚き顎が外れるかと思った。



川 ゚ -゚) 「ショボン……」

(´・ω・`) 「クール……?」

124 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:55:55 ID:lsHJEv/k0


川 ゚ -゚) 「君とこんなところで会うとは思わなかった」

(´・ω・`) 「僕もだよ……」



無限を生きる僕は、同じく無限の人間と接することになる。
今日会った人間の、そのずっと先祖も知っているかもしれないし、
その子孫にも会うかもしれない。

世界が滅ぶまで、僕は新たに出会い続けるだろう。


その中で、ほんの少しだけ例外がいる。

僕の生み出した罪の生き物。

四人のホムンクルス達。

125 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:56:35 ID:lsHJEv/k0



怖くて

寂しくて。

僕は罪を形にしてしまった。
与えられた知識を用い、生み出してしまった。

最初の一人には、全ての知識を。
そして僕は自らの過ちを知った。

自らの命を断とうと、意識を寸断してしまった彼女を見て。

次に生み出した三人は完全な知識を与えることはしなかった。

それでも共に時を過ごすうちに内藤以外の彼らは僕を嫌い、姿を消してしまった。。
今はどこで何をしているのか知らない。

たたひとつ、死んではいないだろうということ以外は。


そして後一人。

あの忌々しい悪魔。
命以外の僕の全てを奪い取った男。

126 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:57:21 ID:lsHJEv/k0


川 ゚ -゚) 「変わらないな」

(´・ω・`) 「お互い様だろう」

川 ゚ -゚) 「そうでもないんだがな」

クールが持ちあげた腕は黒く、掲げられたそばから崩れていく。
血は一滴すら流れない。

(´・ω・`) 「それは……」

川 ゚ -゚) 「ああ……ホムンクルスが、病気になるとは、思わなかったか?」

(´・ω・`) 「何をしたんだ?」

彼女の会話を聞きとるのは苦労した。
喉も病に侵されているのか、一言喋るごとに間が空くからだ。

川 ゚ -゚) 「なぁに、ホムンクルスを殺す、研究だよ……」

(´・ω・`) 「……」

返す言葉がない。
彼女は僕と別れてからおよそ百数年の間、自らを殺し続けたと言うのか。

127 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:58:22 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「……」

川 ゚ -゚) 「痛みは最初の、十年で慣れた。こうして、遊牧民族と一緒に、行動しているとな、
      色々珍しい場所にも行くからな。錬金術を対価に、養ってもらっていた。
      そこで開発したのが、この薬……いや病と言った方がいいだろうな」

クールは自重気味に呟いた。
彼女は自らを殺すために、一つの部族を全滅させてしまったことを知っている。

川 ゚ -゚) 「彼らを、殺すつもりはなかった。私は病が完成した時、静かにこの場所を離れた。
      小高い丘の上でそれを飲み、滅んでいくつもりだったのだ。
      私の身体は砂に埋もれ、この世の終わりまで見つからなかっただろう。それを……っ!」

苦しそうに息をする。

(´・ω・`) 「……」

川 ゚ -゚) 「……」

彼女が噛んだ下唇はぽろぽろと崩れていく。
涙が頬を伝って流れおちる。

川#゚ -゚) 「伝染しないように努力したつもりだった!」

あらん限りの叫び声は、彼女を壊した。

128 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:59:07 ID:lsHJEv/k0


川 ゚ -゚) 「君も終わりだな……ここで共に朽ちるのを待とうじゃないか」

(´・ω・`) 「……お断りするよ。僕はまだ、死ねない。それに……その病を後世に残すことは人間にとってどれ程の脅威か。
      それは分かっているだろう?」

川 ゚ -゚) 「……っ」

彼女とて人間を巻き込むのは本意ではないのだろう。
その時の自殺願望が勝っただけで、永遠に後悔し続けるに違いない。

川 ゚ -゚) 「勝手にやってくれ……私はこのまま朽ちていく。邪魔をしないでくれ」

目を瞑り眠ったように見えるクールを残し、僕は外の空気を吸った。
これが空気感染するのか、それ以外で感染するのか全く分からないせいでどうにも変な気がする。

(´・ω・`) 「さて、まずは探索かな……」

テントの数は意外と少ない。
一つずつ調べても大した手間にはならないだろう。

129 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 09:59:52 ID:lsHJEv/k0


(´・ω・`) 「ここは違う……ここも……ここも……」

それぞれに、ぼろぼろに崩れた死体が山と積んである。
まるで墓標のように、テントの下には死体が眠っていた。

中心にあるオアシスに密接した少し大きめのテント。
そこで僕は目当ての物を見つけた。

特殊な器具が所狭しと並べられている。
錬金術師の居所だ。

(´・ω・`) 「何を作ったのかを調べないといけないわけだけれど……きったないなぁ……」

よくよく考えてみれば、僕らの誰一人としてラボを綺麗にしている奴なんていなかったな。
ブーンはアレだし、クールもこの通り。
あいつに至っては……。

僕はそもそも研究所を持たないからなぁ……。

ざっと机の上を眺めるとすぐに見つけることができた。
こんなにもわかりやすく置いてあるとは思わなかったけど。

130 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:01:35 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「ふむふむ……使ったのは鈍色サボテン、岩蠍。黒死病をベースにして……。
       粗方分かったな……。後はどうやって解毒するか、か」

細かいところはクールに直接聞かないと分からないだろう。

クールの眠るテントへの道すがら、ふと気配を感じて振り向いた。

「……」

一人の少年が立っていた。
腕は他の人と同じく患っていたが、随分とその範囲は狭かった。

(´・ω・`) 「君!」

「?」

首を横にかしげる。
どうやら言葉は通じるらしい。

(´・ω・`) 「……話せないのか……?」

コクリ、と頷いた。

(´・ω・`) 「ちょっと来てくれ……」

131 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:02:26 ID:lsHJEv/k0

腕を取り、病巣をよく調べる。
痛がるそぶりを見せないということは、もうすでに組織が死んでしまっているのだろうか。

(´・ω・`) 「後は、クールから聞き出すだけか」

錬金術は素材を的確な順番に調合することで、目的の効果を得る。
そこには術師の実力と意思が大きく関わってくる。

病巣のサンプルは嫌になるほどある。
だけど研究室で見つけた図には、肝心のことが書いてなかった。
クールが何を思い、どう考えて病原菌を作成したのか。

(´・ω・`) 「それさえ聞き出せれば、対為す調合はできるはずだ……」

「……」



(´・ω・`) 「クール! 生存者がいた!」

川 ゚ -゚) 「!?」

予想通り飛び起きてくれた。
その際に身体がばらばらに砕けて少年を酷く驚かせてしまったが。

132 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:03:09 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「この少年を助けるためにも、手助けがいる」

川 ゚ -゚) 「だけど……」

(´・ω・`) 「いつまでもつかわからないんだ!
       調合にも時間がかかる」

何を迷う必要がある。
巻き込みたくなかった部族の生き残りだ。
助けないでどうする。

(´・ω・`) 「……」

川 ゚ -゚) 「…………メモをとる準備をしてくれ」

(´・ω・`) 「!」

クールの話は簡単だった。

調合で最も重視したのは持続性だということ。
どんな怪我でも完治してしまうホムンクルスの再生力は並大抵の毒では覆せない。

転移し増え続ける病巣の速度が再生を上回ることで死に続けることができる。

(´・ω・`) 「つまり……病原体の繁殖を抑えればいいわけか」

133 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:04:21 ID:lsHJEv/k0

川 ゚ -゚) 「感染源はおそらく、患部との接触によるものだ」

(´・ω・`) 「彼は一人で暮らしていたからな。感染が一番遅かったんじゃないか」

「…………」

(´・ω・`) 「君の研究所を借りるよ」

クール置いて飛び出した。
なにしろ時間がない。
既に少年を触ってしまった僕にも移っているに違いない。

クールのように動けなくなってしまえば、薬を作り出すことはできない。
何より早さが重要視される。

研究所にある素材を一つずつチェックする。
強い解毒効果は必要ない。
細菌の動きを緩めるだけでいい。

ただそれの酷く強力な奴を作らなければいけない。

少年の死んだ肌の細胞を純水に溶かし、少しだけかき混ぜる。
解毒作用を持つ月光草を潰して加え、煮沸する。

冷たい試験管の中に集まった水滴を人数分にとりわける。

─────三つの試験管に

134 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:05:06 ID:lsHJEv/k0

最後に、生き物の動きを鈍らせる成分を含んだ千年岩を粉末状にし加える。

(´・ω・`) 「よし……」

数日間月の光を浴びせ、調合を落ち着けさせることで完成する。

擬似的な月光を発生する月光石とともに暗室に放置した。
これで僕も、少年も……クールも助かるだろう。

ただ少年の場合は病巣を完全に取り除かなきゃいけない。
これは僕の仕事じゃない。


彼女がするべきことだ。

135 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:06:13 ID:lsHJEv/k0



(´・ω・`) 「できた」

三日という短い期間で薬は完成した。

少年の症状の進行は早く、半身に広がっていた。
すぐに薬を投与し、布を敷いた簡易ベッドで横になっていてもらう。

(´・ω・`) (それにしても恐ろしいものを作ったな……)

自由に扱える左手で薬を飲む。
実感はない。
確認する方法はただ一つ。

既に言うことをきかなくなっていた右腕を机に上に乗せ……

左手で刀を抜き、自分の右腕を斬りおとした。

……つもりだった。

(´・ω・`) 「いったっ!痛っ! これ無理! くそっ……」

136 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:07:19 ID:lsHJEv/k0

自分の力で斬り落とせないのなら仕方ない。
口と左手を使って、椅子に刀を縛り付けた。

(´・ω・`) 「ふー」

覚悟を決め机から飛び降りた。
右脇に刀が入り込むように。

(´・ω・`) 「うぎぎ……っ。はぁっ……はぁっ……」

勢いよく跳ねあがった右腕は地面に落ちると同時に分解していく。
もし、薬がうまく働いているのなら……ん?

……待てよ。

(´・ω・`) (薬の作用は病巣の進行を緩めること……。
       もし血液に乗って全身に回っていたらどうすればいいんだ……?)

復活した右腕は正常だけれど、既に病魔が巣くっている可能性があるわけか……。

(´・ω・`) (嫌だなぁ……つまり身体を一回綺麗にしなきゃいけないわけだよな……)

あーあ。
完全に不安を拭うにはそれしか方法がないか。

病原菌を持ったまま旅を続けるわけにもいかないし。

137 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:09:16 ID:lsHJEv/k0

……テントの中ではできないな。
ラボから火種の元になる強力な爆発物を持ち出す。




(´・ω・`) 「……クール。行くよ」

無視するクール。
肩を掴んで引き起こそうとした結果、腕だけがとれてしまった。



川 ゚ -゚) 「…………」



(´・ω・`) 「…………」

今度は身体全体を抱えるように持ち上げる。

川#゚ -゚) 「何をする気だ!」

抵抗する力は赤ん坊よりも弱い。
そんな彼女の軽い体を集落から少し離れた場所まで運んだ。

138 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:10:14 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「今から、君を助ける」

川;゚ -゚) 「頼む……やめてくれ……後生だ……」

(´・ω・`) 「生き残った少年には治療が必要だ。それはわかってるはずだよね?」

彼の両腕はもう使い物にはならないかもしれない。
それでも彼はまだ生きている。

川 ゚ -゚) 「それは……君がやってくれ。君ならできるはずだ」

眼をそらすクール。

(´・ω・`) 「逃げるなよ。自分の罪から逃げるな」

川 ゚ -゚) 「……君がそれを言うか……私達を生み出した君が!!
      君さえいなければ!! こうはならなかった!!!」

クールの言葉は僕の心に深く刺ささった棘を押し込む。
ぐりぐりと捩じり込む。



(´・ω・`) 「……僕のことは関係ない。今は君のことを話している。
       君は償わなければならない。僕がそうしようとするように」

139 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:11:35 ID:lsHJEv/k0



川 ゚ -゚) 「…………」


(´・ω・`) 「僕の旅は自分探しだ。否定はしない。でも、それだけじゃない。
       ホムンクルスを殺す方法もまた、僕は探し求め続けている。
       探し続けなければならない」


川 ゚ -゚) 「…………」

(´・ω・`) 「やるぞ……」

小さなかけらを思いっきり地面にたたきつけた。





次に僕が意識を取り戻した時、足元は深く抉れていた。

川 ゚ー゚) 「……無茶苦茶をする」

再生を終えたクールが話しかけてくる。
両腕は元の白さを取り戻しており、顔色も健康そのものだ。

140 名前:名も無きAAのようです 投稿日:2011/12/24(土) 10:14:11 ID:lsHJEv/k0

(´・ω・`) 「さって、暫くはここを離れられないか」



深くため息をつくクール。
その顔に笑みはない。

川 ゚ -゚) 「恨むからな……。私は絶対お前を許さない」

(´・ω・`) 「……ああ」

川 ゚ -゚) 「ただ、それはそれだ。あの少年を救うために力を貸してほしい」

クールが頭を下げるのを見たのは初めてかもしれない。
どの道、完治が確認できるまではここを離れるわけにはいかないのだ。

(´・ω・`) 「……わかった」

僕と彼女は集落で待つ少年の元に駆け戻った。

彼を助けるために。





5 ホムンクルスは治すようです  終了


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